福島県Jヴィレッジ
予選リーグ2敗同士の最終戦。決勝トーナメント進出の可能性は両チームとも0%。今日のゲームは お互い1勝を目指す、南北の意地をかけた戦いになることが予想される。
前半、風上に立つスプレット、先取点が欲しいところだが、逆に9分カティオーラはスプレットDFの 連携ミスを突いて、右隅にシュートを決める。早めに追いつきたいスプレットだが、単調な攻めでチャン スとはならない。しかし15分中盤での攻防から、増森→五十嵐に渡り、短いクロスが西村の頭にドンピシャ で同点。18分にもコーナーキックから阿部が頭で逆転弾をたたき込む。飲水タイム後もスプレットの ペースでゲームは進む。蒸し暑いせいか、お互いに精細を欠くゲーム展開。阿部監督からも「もっと ボールを大切にしろ」と指示が出る。28分西村はスピードを生かし30mのドリブル、そのまま左足で シュートを放った。コースはあまかったが、ボールスピードとカティオーラGKにも助けられた、3点目 となる。31分にも右サイドで西村からのパスを受けた砂子が思い切りシュート。ポジショニングの 悪かったGKの頭上を越えて、4対1とさらにリードを広げた。同点に追いついてからは、スプレットの 一方的な展開で前半は終了した。風下となった後半も立ち上がりはスプレットのペースでゲームは進む。 40分コーナーキックから西村がニアで頭に合わせるが、バーに嫌われる。この得点を逃してから スプレットのちぐはぐが目立ち始める。41分コーナーキックのピンチに、ノーマークでシュートを 打たれるがGK三浦の正面。いやな雰囲気が漂う。予感的中か、47分ゴールキックがミスとなり、拾われ そのままドリブルで持ち込まれ、2点目を献上。続く50分中盤のイージーミスから3点目。
集中力が途切れたスプレット59分で同点、64分で逆転を許し、66分にはダメ押し点を取られ、念願の 1勝は叶わなかった。前半のペースがまったく影を潜め、3点差をひっくり返されたのは、選手達も 初めての経験だろう。
戦評 加藤 孝俊
福島県Jヴィレッジ
昨日のジェフ習志野戦に勝ったコンサドーレ。決勝トーナメントに進出するには、第1戦に大敗を喫した ツケが得失点差ー7として、重くのしかかる。絶対、勝つほかに道はないが、コンサドーレの奮起を 期待したい。しかし、先制点は大宮。2分コンサドーレDF中山が体を入れたかに見えたが、強引に体を入れ 替えられて、失点を許す。コンサドーレも5分、2本続けてのコーナーキックもチャンスとはならない。
大宮のコーナーキックにマークの甘さをつかれ、危ない場面が何度かあるが、決定的場面は作らせない。
28分大地のシュートも僅かに、ゴールを外れる。30分にも右から持ち込んだ古田が、左足で強烈な シュートを放つが、バーの上を越える。大宮も立ち上がりの1点以後、精細を欠いて前半が終了した。
引き分けでは決勝トーナメント進出の望みが消えるコンサドーレは、DF菅原とFW小島に替え MF飯塚と三上を投入して、攻撃に出るフォーメーションで後半スタート。その積極策が功を湊したのか 42分平井からのパスを受けた古田が、右サイドを鋭く切り裂き、GKとポストの間の狭いところを 狙い、値千金の同点ゴールを決める。その後のコンサドーレ、ボールへの寄りは早くなってきたが、 つなぎのパスの精度が低く、攻めきれない。10分を過ぎた頃から、大宮は早めにアーリークロスを 入れ始める。センターバックの中山・羽石が必死にクリアをする。もう少し前線でボールを入れさせない ディフェンスをしないと終盤息切れしそうな感じがする。
63分大宮のコーナーキックにかぶったGK安田、大宮勝ち越しかと思われたが、中山が辛うじてクリア。
決勝トーナメント進出に望みをつなぐ。68分古田の頑張りでコーナーキックのチャンスを迎えるも 大宮ディフェンスに跳ね返される。終了間際、粘ってボールをつなぎ、大地が大宮ディフェンスを 振り切り、勝ちを拾ったかと思ったシュートは、バーを超えて決勝トーナメントの夢は消えた。
戦評 加藤 孝俊
福島県Jヴィレッジ
試合開始早々、ガンバ大阪⑦宇佐見がスプレットゴールへ切れ込む。今日のガンバ大阪を止めるには この宇佐見を徹底マークしなければいけない。しかし、開始1分コーナーキックから失点を許してしまう。
まあ気を取り戻して、頑張ってもらいたいところだ。ところが6分ガンバは最も警戒をしなければいけな い宇佐見に、ハーフウェイライン右からドリブルでゴール中央へ、そのままDF3人を抜き去り、ゴール 左隅へ強烈な2点目となるシュートをたたき込まれる。試合前、ガンバ大阪の上野山育成部長に、 キーマンは誰かと聞いたら、迷わず7番と返答された。2年生ながらキャプテンを努め、ひとつ上カテ ゴリーの日本代表候補でもあり、実にすばらしい選手だ。
一方、スプレットも攻めに出る。中盤でインターセプト⑪西村→⑩増村→⑥五十嵐へとつなぎ、ペナル ティエリア付近で、フリーキックのチャンス。しかし、ボールはガンバGKのての中へと収まる。
ガンバは15分⑦宇佐見が抜けだし、チャンスを作るがGK三浦が右手一本で阻止。
だが、地力に優るガンバは21分⑦→⑩へとワンツーが繋がり3点目。23分、終了間際の35分と 失点を重ね、0-5で前半を終了。ガンバのキックオフで後半開始。必死に食い下がろうとする 気迫は感じられるが、不用意なパスがピンチを招く。
しかし、40分⑩増森→⑪西村へのホットラインで、GKと1対1の場面を演出するが、ガンバGKの 右足で阻止される。45分過ぎから、スプレットがペースをつかみ出す。⑪西村の突破、⑩増森の シュートと続くが、得点には至らない。53分ついにスプレットの得点が生まれる。ハーフウェライン 付近のフリーキックから⑲三上→⑩増森へと渡り、ペナルティエリアの外であったが、ためらわず 振り抜いたシュートは低い弾道で左隅に突き刺さった。
しかし、のんびり構えた振りをしていたのかガンバは、宇佐見が右ペナルティエリアから、DF4人を 切り裂き6点目を決める。60分にも7点目を決められ、リーグ戦2敗目を喫するゲームとなった。 明日は2敗同士の対戦、得失点差もー11と同じで、勝ちにこだわる好ゲームが期待される。
戦評 加藤 孝俊
福島県Jヴィレッジ
ジェフのキックオフで試合は始まった。昨日の事は忘れて、どん欲に1勝を狙いたいコンサドーレだが 序盤はジェフの勢いに押され気味、立て続けにシュートを浴びる。しばらく膠着状態が続くが、17分 ジェフに決定的なチャンスが来る。ジェフ11番がゴール前でフリーとなるが、シュートはGK安田の 正面をつき、こぼれ球となるが、群がるジェフの選手に、コンサドーレDFは身をていして凌いだ。
コンサドーレのコンビネーションが良くなってきたのは25分過ぎ、古田が右からクロスを入れる、 こぼれたボールを、今度は菅原が左サイドをドリブルで駆け上がり、すぐにはゴール前に放り込まず もう一度ボールを回して、最後は古田へスルーパス。シュートは僅かに右ポストを外したが惜しいチャンスだった。
一方ジェフも31分、一本の縦パスが11番にとおり、シュートを打つが、ポストに当たるコンサドーレに にとってはラッキーな展開。コンサドーレ⑨大地も負け地とシュートを放つが、バーの上を越える。
前半はシュート数ジェフ9本、コンサドーレ3本が示すように、ジェフが押し気味に試合を進め終了した。
後半勝負に出たいコンサドーレだが、最初のシュートはジェフ。ニアサイドへのクロスは中山が凌ぐ。
その直後コンサドーレは、⑲岡本が絶妙なタイミングでジェフマークを外し、左サイドを駆け上がる 裏へ走り込んでいた⑪小島へのパスは、ジェフDFに当たり、ボールの勢いが変わった分だけ、 ジェフGKの飛び出すタイミングがあわず、小島はループシュートを狙う。しかし、ジェフDFが 辛うじてクリア。コンサドーレベンチからため息がもれる。
流れを呼び込みたいコンサドールは、疲れの見え始めた岡本に替え、⑭三上を投入。
ジェフもクロスを入れ、ヘディングで得点を狙うが、精度に欠けて、ゴールすることは出来ない。
コンサドーレとしては、簡単にヘディングをさせない積極的なディフェンスが必要か。
均衡を破ったのがコンサドーレ56分、十川→平井→大地とつながり、ジェフGKの飛び出すタイミングを 良くみて、ゴールへ流し込み、待望の先制点を奪う。勢い付いた大地はその4分後に、スローインを受けた 三上から、ゴールラインに平行なペナルティエリア上でパスをもらい、一瞬で振り向きシュート、ボールは ゴール右ポストに当たり、ゴールマウスに吸い込まれていった。その直後、ジェフに1点を返されるが 65分にも古田のスピードある突破から、シュートを打つが追加点とはならない。必死に追いつこうとする ジェフ、逃げ切りたいコンサドーレ、終盤の攻防は見応えがあったゲームであった。
戦評 加藤 孝俊
福島県Jヴィレッジ
すっかり雨も上がり、少々湿気が気にはなるが、絶好のコンディションの初戦。北海道大会の調子が そのまま持続できると、ナイスゲームの予感がするスプレットイーグル。しかしながら、不安要素は Jヴィレッジに来る交通手段として、フェリーを使用したと事。9時間の船旅で、選手の体が重いと 阿部監督が漏らしていたのが、唯一の不安材料だ。
スプレットのキックオフで始まったゲーム、序盤はスプレットが優性にゲームを進めるが、決定的な 場面まではいけない。しかし、10分過ぎから、ジェフに再三右から破られ、クロスを入れられるが はじき返す。しかし14分最大のピンチが訪れる。ジェフのクリアボールがそのままスプレットDFの 頭上を抜け、必死に対応する12番須田だか、ジェフ11番にかわされ、シュートを打たれる。
シュートは僅かに外れたが、逆サイドから詰めていたジェフFWが、プッシュミスでスプレット命 拾い。スプレットに憑きがあるように思えたが、19分右サイドから左へ大きく展開され、折り 返されたボールに応対した3番石田が足首をひねり、その場で倒れ、マークも出来ずにGK三浦と 1対1となり、1点目をジェフに献上。その3分後、ゴール正面ペナルティーエリア付近から DFの寄せの甘さをつかれ、ゴール左隅に決まり0-2。31分にもドリブルで突破され、前半は 0-3で終了。後半開始30秒、スプレットはゴール正面20メートルでフリーキックのチャンス。
11番西村のキックは、右ポストを僅かに外した。時間が経つにつれ、スプレットの疲れが蓄積して いく。ジェフがペースを握り、スプレットゴール前にたたみかけるが、ミスに助けられ、追加点を 許さない。しかし、53分にはクロスを合わされ、55分にも中盤の競り合いから、ボールを失い フリーでドリブルを許し、0-5となる。だが一矢を報いたいスプレットは55分、10番増森が インターセプト、そのままドリブルでゴールへ向かう、ジェフDFがたまらずイエローを受ける、 ファウルで止める。ゴールからは距離があるが、12番須田が蹴ったボールは、ペナルティエリア内 左で待ちかまえていた11番西村へ、鮮やかなヘッドを決め維持を見せるが、その2分後、 またまたDFラインを破られ、1-6となってしまった。そしてタイムアップ。
初戦を落としたスプレットだが、ジェフにゲームを支配されながらも、必死に自分達のサッカーを 崩さない姿勢は、明日のガンバ大阪戦に繋がるだろう。
戦評 加藤 孝俊
福島県Jヴィレッジ
試合開始前に雨が降り出してきた。
多少スリッピーなピッチだが、ゲーム運びに問題は無い。
開幕ゲームに20数発の花火が打ち上げられ、同時にコンサドーレのキックオフでゲームが 始まった。立ち上がりの両チームは、お互いに手の内の探り合いか。7分コンサドーレは2本続けて コーナーキックのチャンスを迎えるが、シュートまではいけない。今日のコンサドーレは9番大地を ワントップに置き、10番古田をトップ下の4-5-1のフォーメーションか。
先制点は京都。右からのアーリークロスに、9番が頭越しにスルー、走り込んだ15番が左45度から 右サイドネットにクリーンシュートが決まる。その後もアーリークロスで攻め込む京都に、 コンサドーレDF陣の対応のまずさから、再三ピンチを迎える。その不安は京都に2点目を献上する。
右サイドDFにポジションに変わった6番平井からのバックパスを、GK安田が中央へクリアミス、 京都11番が素早くインターセプト、そのままスピードに乗ってドリブル、コンサDFをすり抜け GK安田と1対1。30分に痛恨の2点目を喫する。そのまま前半は終了。
前半はコンサドーレのサッカーをさせてもらえず、いらいらがつのる。一方の京都も、ボール支配率は 高いものの、中盤から早めにアーリークロスを放り込む、単調な攻めに終始していた。
後半のコンサドーレの奮起に期待したいところだ。京都のキックオフで後半開始。
最初のチャンスは38分コンサドーレ19番岡本。左サイドから右足で打った30mのシュートは 京都ゴールマウスをとらえたが、GKのフィスティングで得点は奪えない。
コンサドーレは前線への動きだしが、少しずつ早くなってきた。一方、京都も前半と変わらず 9番へ早めのアーリークロスを入れて、突破を図ろうとする。45分を過ぎた頃からコンサドーレに 疲れからか、ファーストタッチのミスが目立ち始める。後半動いたのは50分、京都交替したばかりの 20番に、余裕のあるボールコントロールをされ、左足できっちりと決められる。
しかし、まだ諦めないコンサドーレは17分、古田が持ち込んだボールのこぼれを、14番三上が拾い チャンス作るが、京都GKに阻まれる。逆に京都のアーリークロスに手こずるコンサドーレは18分、 ボールコントロールのミスから、京都にスローインを与え、パス一本でまたもや京都20番に 渡り、ゴール正面へドリブルで運ばれ、4点目。その後は、立て続けに失点を重ね、終わってみれば 京都シュート12本で8得点。0-8の屈辱的な大敗となったゲームであった。
戦評 加藤 孝俊